怖い部屋-やってはいけないことリスト-
☆☆☆
再び外へ出たときには雪が足首まで覆い尽くすようだった。
持ってきた短い長靴ではすでに意味をなさなくなっている。
それでも雪は次から次へと際限なく振り続ける。
雨と違って静かに、どんどん勢いを増していく。
一歩外へ出るだけで二人の頭にはたくさんの雪が降り積もっていく。
足を前に出す度にザクッザクッと雪を踏み固めていく音が聞こえてくる。
それでもとても静かに感じた。
雪は音を吸収すると聞いたことが有るけれど、あれは本当みたいだ。
ふたりの耳はまるで耳栓をされたように、静かだった。
管理人室までやってくると、驚いた顔のおじさんが建物内へ入れてくれた。
「こんな雪の中どうしたんだい?」
ふたりにそれぞれタオルを差し出しておじさんが聞く。
「実は、ちょっと話しがあって……」
亜希がちらりと和也と視線を見交わせて、言いづらそうに話し始める。
「昨日移動した鏡がリビングに戻ってきていたり、血みたいな汚れのある包丁が見つかったりしたんです」
「ほぅ……?」
「それに、誰が書いたのかわからないですけど、『やってはいけないことリスト』も見つけました」
再び外へ出たときには雪が足首まで覆い尽くすようだった。
持ってきた短い長靴ではすでに意味をなさなくなっている。
それでも雪は次から次へと際限なく振り続ける。
雨と違って静かに、どんどん勢いを増していく。
一歩外へ出るだけで二人の頭にはたくさんの雪が降り積もっていく。
足を前に出す度にザクッザクッと雪を踏み固めていく音が聞こえてくる。
それでもとても静かに感じた。
雪は音を吸収すると聞いたことが有るけれど、あれは本当みたいだ。
ふたりの耳はまるで耳栓をされたように、静かだった。
管理人室までやってくると、驚いた顔のおじさんが建物内へ入れてくれた。
「こんな雪の中どうしたんだい?」
ふたりにそれぞれタオルを差し出しておじさんが聞く。
「実は、ちょっと話しがあって……」
亜希がちらりと和也と視線を見交わせて、言いづらそうに話し始める。
「昨日移動した鏡がリビングに戻ってきていたり、血みたいな汚れのある包丁が見つかったりしたんです」
「ほぅ……?」
「それに、誰が書いたのかわからないですけど、『やってはいけないことリスト』も見つけました」