怖い部屋-やってはいけないことリスト-
激怒し、荒れ狂っている。
亜希と和也は目を見交わせて頷きあった。
こうなるともう手をつけることはできない。
ふたりは同時に立ち上がると、指で印を組んでお経を唱え始めた。
霊感体質のふたりにとって身を守るためのお経だ。
すると少年の霊は途端に苦しみ始めて、空中を舞っていた机や椅子が次々と落下していく。
お経を読むことによって少年の行動さ制限されているのだ。
亜希がお経を唱える中、和也が御札を持って少年へ近づいた。
その額に御札を貼り付ける。
それでも少年の目は赤く血走って怒りに満ちている。
『頼むからこっちを見て』
和也の声は優しく、子供を諭すような声色だった。
少年の視線が和也とぶつかる。
『君はもうフルートを取り返したんだよ』
少年が自分の右手へ視線を向ける。
そこには大切な宝物があった。
きっと、少年が死んでしまってから、誰かが取り返してくれたんだろう。
『あ……僕のフルート』
『大会に、出たかったんだよね?』
和也の言葉に少年は頷いた。
その目はもう、普通の色に戻っている。
亜希と和也は目を見交わせて頷きあった。
こうなるともう手をつけることはできない。
ふたりは同時に立ち上がると、指で印を組んでお経を唱え始めた。
霊感体質のふたりにとって身を守るためのお経だ。
すると少年の霊は途端に苦しみ始めて、空中を舞っていた机や椅子が次々と落下していく。
お経を読むことによって少年の行動さ制限されているのだ。
亜希がお経を唱える中、和也が御札を持って少年へ近づいた。
その額に御札を貼り付ける。
それでも少年の目は赤く血走って怒りに満ちている。
『頼むからこっちを見て』
和也の声は優しく、子供を諭すような声色だった。
少年の視線が和也とぶつかる。
『君はもうフルートを取り返したんだよ』
少年が自分の右手へ視線を向ける。
そこには大切な宝物があった。
きっと、少年が死んでしまってから、誰かが取り返してくれたんだろう。
『あ……僕のフルート』
『大会に、出たかったんだよね?』
和也の言葉に少年は頷いた。
その目はもう、普通の色に戻っている。