怖い部屋-やってはいけないことリスト-
ふたりはさっそくSNSののダイレクトメッセージ機能を使って大学生の人へ連絡をいれることにした。
コテージの過去についてなにか知りませんか?
知っていたら、返事をください。


「スマホで調べられるのはこれくらいが限界かな」


それからも30分ほど調べ物をしていたけれど、目ぼしい情報はなかった。
あとは自分の足で聞き込みにいくくらいしか方法はない。


「でも、管理人のおじさんは絶対に教えてくれなさそうだよな」


和也がしかめっ面で言った。
確かに、このコテージでなにが起きるのかも教えてくれなかったのだから、過去の出来事を教えてくれるとは思えない。

窓の外はまだ雪が振り続けていて、一番遠い管理人室まで行くのも大変だ。
そこでふたりは付近のコテージを調べてみることにした。

自分たち以外の宿泊者を探すのだ。
分厚いジャンパーに長靴をはいて、丸々と膨らんだふたりは外へ出た。

降り積もった雪はふたりの太ももを隠してしまうほどの高さがある。
雪に足を取られないようにゆっくりゆっくり前進すると、普段使わない筋肉を使ってすぐに体が痛くなってきた。

早く誰かに出会わないか。
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