スイートルーム


「大嫌いっっ!!!!」



呆然とする彼。


彼女は、怒りを全身で表現するかのように、大股でスタスタとその場を立ち去って行った。



一人ポツンと取り残された彼は、彼女を追いかけるわけでもなく。

そして、フロントに向かうわけでもなく。



ただ呆然と、突っ立っているまま。



――……どうしよう。

なにか声かけた方がいいのかな。

だけど、そんなことしたら、逆にプライドが傷つくよね。


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