スイートルーム


「あっ……、は、はいっっ」



なんで……!?



あたしはロボットのようにぎこちない歩き方で、フロントカウンターに向かう。



「お願いします」


「はっ、はい」



市来くんから渡された、客室のカードキー。



それは……



「どうぞ、御案内いたします」



キャンセルするとばかり思っていた彼の部屋のキーだった。



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