スイートルーム


こんなふうに、彼女とも話をしていたのかな。


そんなことを、ふと思う。




「無理って……、どうして?」



訊いているのに……。


次郎は、あたしの話になんか耳も傾けず、座っている長いすの隣に置かれた紙袋をゴソゴソと探り始めた。




「はいっ、クリスマスプレゼント」


「……えっ?」



紙袋から出されたのは、居酒屋と同じ地下にあるフラワーショップで販売されているものだった。


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