スイートルーム


それとも、

ほんの少しだけステップアップして、友達になっているのかな。




「……携帯、鳴ってる」


「えっ?」




花束に顔をうずめて、未来のことを想像していたあたし。


次郎に指摘されて携帯を見ると、メール着信の文字と市来くんの名前がパネルに表示されていた。




「ごめん、ちょっと」





――……彼女、戻ってきたんだ……。


< 58 / 94 >

この作品をシェア

pagetop