スイートルーム


キャプテンと二人、がっくりと肩を落としていると……。


コホンという咳払いとともに、背後からそんな声が聞こえてきた。



あたしたちはビクッと身体を震わせ、同時にゆっくりと振り返る。



「―――!?」



振り返った瞬間。

あたしの頭の中は真っ白になった。





「……来月からこっちに来ることになりました。折本次郎です」



――……うそ……っ。


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