ピンクトルマリン
あたしは授業が終わったあと麻耶を迎えに行った。

「麻耶ー、行こ」

麻耶は気づいたらしく、こっちを向いて手を振った。麻耶は同じ北小でそこそこ仲がよかった。
同じマンションに住んでるというのも理由だと思う。


「今日、愛と愛奈と友達になったんだ」


話がいきなりだなぁ。

ちょっと慌てたが、すぐに相づちをうつ。

「そうなんだあ」

特に興味はなかったし、なんでその子達の話をするのか疑問だった。

「その子達もバスケ部に入るんだって。超いい子だよ」


あ、なるほど。だからその話をしたのか。
ようやくわかった。


体育館に着くと先輩がいっぱいいた。
そりゃ当たり前なんだけど。なんだか入りづらくて

あたし達は出入り口でもじもじしながらその風景をみていた。

< 11 / 77 >

この作品をシェア

pagetop