ピンクトルマリン
部室に行くと三年の先輩は狭い部室の中
真ん中にドカッと座ってお菓子を食べていた。

練習中はいい人たちばかりなんだけど。
部室はお菓子やら携帯やらいろいろ校則違反をしている。

そんな訳で三年は真ん中を独占して座っている。

なんだか怖くて荷物が置けない。




だから端っこの方でみんなぎゅうぎゅう詰めにして荷物を入れてた。

一番安全だからね。


いきなり中野紗雪先輩に

「一年生は早く行ってぞうきんかけて」


と言われた。

え。いきなり??
って思っても声に出せないのが上下関係ってもの。
あたしたちはただ「はい」としか言えないのだ。

急いで体育館に向かおうとすると

「ちょっと待って」

と呼び止められた。

「あと、ボールのかごと救急箱と作戦板とナンバリングのかご持っていって。みんなで」

と早口で言いきった。ボールのかごなんか2つもあるし、重い。

あたしの学校の体育館は階段があるから余計に重い。
< 20 / 77 >

この作品をシェア

pagetop