ピンクトルマリン
「返事は!?」
「はい!」

先生の優しさが嬉しい。あたしは自然に笑ってた。

「何笑ってんだ?」

今度は真剣に言われて焦った。

「すいません!」




胸に手をあててみる。
まだドキドキと心臓は忙しく働いていた。
やっぱり今日、益岡先生にドキドキしたのは気のせいなんかじゃなかったんだ。

「平塚ぁ!!」


その名前を呼ぶ声にいちいちドキドキして。

うざいくらいに鼓動は早くなる。

でも先生を好きなるなんておかしいよ。
もっと同級生とか男の子はいっぱいいるじゃん。





やっぱりあたしはおかしいのかもしれない。





だから、この気持ちは胸にしまっておこう。

あたしは心に鍵をかけた。そうしとけば出てこないはず。

だからこの気持ちは無視していく。

そうするつもりだった。


 
< 42 / 77 >

この作品をシェア

pagetop