ピンクトルマリン
「おぉ、シュートはな…」

ボールを使って真剣に教えてくれる益岡先生に
応えたくて真剣に考え動く。

でもやっぱりワンハンドのシュートは難しく
へなへなとゴール前で落ちていく。

「やっぱりワンハンド無理なのかな」

あたしがそう呟いたのを先生はしっかり聞いていた。

「大丈夫だって。東野でも出来たんだから」

真里先輩かあ。真里先輩なんか上手いからあたしと比べものにならないよ。

だけど先生はあたしを信じてくれてる。

あたしは出来るっていうことを。

だからあたしは練習を止めない。
先生の気持ちに応えるために。

最初へなへなだったボールは回数をこなすごとにしっかりとしてきた。
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