ピンクトルマリン
「あとちょっとだな」

あたしは益岡先生の言葉を信じる。先生はあたしを信じる。

だから頑張れる力になる。

もう何回打っただろうか。分からないくらいにシュートは打っていて

分からないくらいに時間はたっていた。

それ以上にゴールにボールを入れたかった。

シュパッ

そんな音が聞こえてくるのを待ち望みながら。

「もっとな、こう…手首のスナップを使うんだ。腕はあまり動かさないで」

手首のスナップで…


あたしはジャンプした。ジャンプして浮き上がったときに

ボールがあたしの指から離れていく。


手首をやわらかく
腕は動かさず…





シュパッ

テンテン…


ネットを通る音。
ボールが弾みでついてる音。
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