ピンクトルマリン
教室でまた席に座る。

相変わらずしん…とした教室。
こんなのがずっと続いたら嫌だなぁ…


担任が教卓の前に立った。スラスラと大きく、綺麗に、名前を書いた。



「山口啓子です。担当しているのは英語。君たちはまだ行儀のいい子たちなので、これからも染まることなく中学校生活を送って欲しいです」



そんな話を右から左に聞き流して、あたしは窓の外を見た。


空は少し高く白い雲がふわふわと浮かんでいる。
おいしそうだなぁ。

そんなことを考えてる内に綺麗な教科書が配られた。

分厚い教科書。

中学生って感じ。
そんなことを感じるのは気のせいかな?



「では、宿題です」



山口啓子先生は上品に笑った。


宿題!!!???
初日だよ!!
そんなものいらないじゃんか!
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