春が青く色づいた。



なんか、みんなの素が見れるって
特別な感じがして、私は少し嬉しくなって
しまう。




______"乙音ちゃんってさ、"

「字が綺麗だよね〜」
「テストいっつも満点だよね!!凄すぎw」
「足ほっそ!!」
「最近明るくなった?
ますます可愛くなってる〜♡」

……何も、変わってないよ。
何で、そうやって私の事を褒め続けるんだろう。
褒める所がないから、わざと作ってる?

……お願いだからやめて欲しい。

いつからかそんなことを考え始めて、
いつの間にか自分を追い詰めてた。
親も、友達も。
決まっていつも同じことを褒めて…

そして私は、"人間不信"に、なったんだ。



本当は今も怖い。
でも今は、そんなことが忘れられるくらい
毎日が、楽しくて…

…幸せだと、思ってた。
でも、もう来月は4月だ。
大嫌いな春、新学期がやって来た。

クラス替えだ…
せっかく今、楽しいのに…
4人のこと、手放せないよ…

私が唯一信じられる人は、4人しか、
居ないんだから…



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