相思相愛・夫婦の日常~カケ♡サト編~
マンションを出て、指を絡めて手を繋ぎゆっくり街の方へ向かう。

「「暑い…」」
夏に入ったばかりとはいえ、かなり気温が高い本日。

少し、汗が滲み出る程だ。

「カケくん、日傘!入って!
頭が、焼けちゃう……」

35cmも身長差がある二人。
里海が必死に翔琉の頭の上に、日傘をさしてくる。

「フフ…僕が持つよ!」
「あ…そ、そうだね(笑)」

「ほら、もっと寄って?
サトちゃんが焼ける!」
「大丈夫だよ!日焼け止め、バッチリだもん!」

「そうじゃなくて!
くっついてたいの!」

「でも、暑いよ?」

「いいの!」
“やっぱ、ワガママだなぁ”と思いながら、翔琉にくっついた。


蕎麦屋に着き、中に入る。
しかし、満席で二人は待つことに。

やっぱり、ぴったりとくっついている二人。
翔琉がスマホのゲームを始め、里海は横から覗く。
ゲームを覗いたり、ゲームをしている翔琉の横顔を見つめたり、横からちょっかいをかけたり…色々だ。

「カケくん、睫毛長いね!」
「そう?」
そう言って、里海の方を向こうとする。

「あ!ダメ!こっち見ないで!」
「は?なんで?」

「は、恥ずかしいから…/////」

「は?やだよ!
僕も、サトちゃんを見てたい!」
翔琉が里海の方を向き、互いの顔が間近に迫る。

「……っ…/////」
里海は、恥ずかしくて俯いた。

「あー、サトちゃん!
僕を見てよー」

「や…/////」

「……ったく…(笑)
自分が先に見つめてたんでしょ?」
頭をポンポンと撫でて、スマホに目を向けた。
里海も安心したように翔琉を見つめるのだった。


しばらくして呼ばれ、席に着く。
二人とも、ざる蕎麦を頼む。

「カケくん、ざる蕎麦だけは少ないんじゃない?
家では、何か他に食べたいって言うでしょ?」

「それは!サトちゃんの手作りだから!
外では、最低限しか食べない!」
「フフ…」

「だから、帰ったらなんか作って!」
「………フフ…わかった(笑)」
子どもみたいな翔琉に微笑み、大きく頷いた。


あっという間に翔琉は食べ終わり、スマホを扱いだす。
そして、里海に向けた。
カシャッと音がして、翔琉がフフ…と微笑んだ。

「あー!カケくん!勝手に撮んないで!」

「いいでしょ?
可愛いんだから!
ほら!」
そこには、蕎麦を頬張る里海が映っていた。

「なっ…/////消してよ!」
「やだー!
もう、サトちゃん可愛すぎ!!」

スマホを取ろうとする里海をさらりとかわし、ケラケラと笑う翔琉だった。
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