相思相愛・夫婦の日常~カケ♡サト編~
「お待た━━━━━は?秀弥?」

「幸生じゃーん!」

「なんだよ。俺達はもう喧嘩しねぇよ?」
幸生が秀弥を睨み付ける。

「おー、怖っ!(笑)」

「みんな、行こうぜ!」
雷武が言って、踵を返す。
翔琉達も、ぞろぞろと駅の方に向かう。


「━━━━━あー、この前さぁー
雷武の彼女見たよー」

そんな翔琉達の背中に、秀弥が呼びかけた。
ピタッと、雷武の歩みが止まる。

「結構、可愛いよな?
えーと……リナちゃん?だったけか!」

「お前、リナに会ったの?」

「フフ…」
秀弥が、ネックレスをプラプラさせる。

それはまさしく、リナのネックレスだった。

━━━━━━!!!!!?

「「「雷武!!!?」」」

問答無用で、雷武が秀弥に殴りかかっていた。

「雷武!!やめろ!!」
「雷武!!」

翔琉達が必死に雷武を抑える。

「離せ!!お前か!!リナを犯した奴!!」

「「え?」」

「先月、リナ……彼女が乱暴された。
誰にヤられたか言ってくんなくて……」

「秀弥、お前……」

「だって、可愛かったんだもん!!」
ペッ!と血を吐き、秀弥が笑う。

「今年に入ってすぐに、彼女とデート中秀弥にばったり会って、嫌な予感がしてたんだ。
その時、秀弥…彼女に興味持ってたから」

秀弥は、元々翔琉達の仲間だった。
が、女に汚なくて、相手に恋人がいてもいなくても、無理矢理自分のモノにしようとする最低な人間だった。
さらに喧嘩っぱやくて、手に終えなかったのだ。

「まぁでも、返すよ雷武」
雷武にネックレスを投げる。
それを受け取り、睨み付けた。
「は?」

「…………だって、リナちゃんが比じゃないくらいの女、見つけたから!」

「は?」

「フフ…
いるじゃん!
スッゲー美人が!
お前等も知ってんじゃねぇの?」

「え?」
「ま、まさか……」

「サト…ちゃん?」

幸生達の視線が、翔琉に集まる。

「まだ、会ったことねぇんだけどさ。
ヤバいらしいじゃん!
◯◯デザインの社員で、会社内でもモテモテ!
驚くことに、あの“悪魔”の嫁さんらしいじゃーん!」

「………やめてよ…」

「は?
なぁに?翔琉ー?」

「やめろよ!!サトちゃんに手ぇ出したら………」


「出したら?
殺る?俺を。
いいよ?
……………でも、出来ねぇよな?お前」

秀弥が翔琉を、意味深に見据えていた。
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