相思相愛・夫婦の日常~カケ♡サト編~
「━━━じゃあ、カケくん。行ってきます!」
「うん」
「………」
「………」
「はぁ…この瞬間、嫌い……」
翔琉の服をギュッと掴み、見上げる里海。
「だね……」
仕事に行くこの時間が、二人にとっての苦痛。
「カケくん、もう一回ギューしたい」
「もちろん、いいよ!」
抱きついてきた里海を、抱き締める翔琉。
しばらく抱き締め合って、漸く離れた。
“今度こそ、行ってきます!”と言って、里海が出ていった。
閉まったドアをしばらく見つめ、翔琉は中に戻った。
片付けが途中だったので、残りを片付ける。
洗濯機を回す。
そして、換気扇の下で煙草を吸い始めた。
翔琉は伯父が経営する会社に勤めていて、この会社は“自由”がコンセプト。
だから、出勤時間や勤務時間等…それぞれ自由に決める。
しかしノルマが存在していて、それを達成できないと減給になるのだ。
ノルマは厳しいが、マイペースに仕事ができるのは翔琉にとってとてもやりやすい。
煙草を吸いながら、スマホを操作する。
アルバムの中には、沢山の里海の写真が保存してある。
常に里海を目の中に入れておきたい、翔琉。
里海がいない時は、ほとんど写真を眺めている。
「可愛いなぁ…なんでこんな可愛いの?
可愛すぎて、むかつく(笑)
はぁ…可愛い…」
ひたすら“可愛い”を連呼し、洗濯物を干す。
そして、翔琉も仕事の準備をしマンションを出た。
翔琉は基本的に、朝はゆっくり出るようにしている。
満員電車を避けるためだ。
開いた席に座り、足を組む。
そしてやっぱりスマホを操作して、写真を眺める。
さすがに“可愛いの連呼”はしないが、一人の世界に入ったように写真を見つめている。
駅に着き下りて、歩いて10分。
会社に着いた、翔琉。
スッと、仕事モードの翔琉になる。
仕事モードの翔琉は、クールで淡々としている。
デスクは決まっていないので、開いているテーブルに座り仕事を始めた。
そこに同僚の佐越が声をかけてくる。
「井澤、おはよ」
「おはよう」
「今日さ、ちょっと付き合ってよ」
「は?」
「時間は井澤に任せるから。
相談したいことがあんの」
「………じゃあ、ランチの時にして?
あ!でも、僕は弁当があるから会社でね」
「ん。了解」
「うん」
「………」
「………」
「はぁ…この瞬間、嫌い……」
翔琉の服をギュッと掴み、見上げる里海。
「だね……」
仕事に行くこの時間が、二人にとっての苦痛。
「カケくん、もう一回ギューしたい」
「もちろん、いいよ!」
抱きついてきた里海を、抱き締める翔琉。
しばらく抱き締め合って、漸く離れた。
“今度こそ、行ってきます!”と言って、里海が出ていった。
閉まったドアをしばらく見つめ、翔琉は中に戻った。
片付けが途中だったので、残りを片付ける。
洗濯機を回す。
そして、換気扇の下で煙草を吸い始めた。
翔琉は伯父が経営する会社に勤めていて、この会社は“自由”がコンセプト。
だから、出勤時間や勤務時間等…それぞれ自由に決める。
しかしノルマが存在していて、それを達成できないと減給になるのだ。
ノルマは厳しいが、マイペースに仕事ができるのは翔琉にとってとてもやりやすい。
煙草を吸いながら、スマホを操作する。
アルバムの中には、沢山の里海の写真が保存してある。
常に里海を目の中に入れておきたい、翔琉。
里海がいない時は、ほとんど写真を眺めている。
「可愛いなぁ…なんでこんな可愛いの?
可愛すぎて、むかつく(笑)
はぁ…可愛い…」
ひたすら“可愛い”を連呼し、洗濯物を干す。
そして、翔琉も仕事の準備をしマンションを出た。
翔琉は基本的に、朝はゆっくり出るようにしている。
満員電車を避けるためだ。
開いた席に座り、足を組む。
そしてやっぱりスマホを操作して、写真を眺める。
さすがに“可愛いの連呼”はしないが、一人の世界に入ったように写真を見つめている。
駅に着き下りて、歩いて10分。
会社に着いた、翔琉。
スッと、仕事モードの翔琉になる。
仕事モードの翔琉は、クールで淡々としている。
デスクは決まっていないので、開いているテーブルに座り仕事を始めた。
そこに同僚の佐越が声をかけてくる。
「井澤、おはよ」
「おはよう」
「今日さ、ちょっと付き合ってよ」
「は?」
「時間は井澤に任せるから。
相談したいことがあんの」
「………じゃあ、ランチの時にして?
あ!でも、僕は弁当があるから会社でね」
「ん。了解」