相思相愛・夫婦の日常~カケ♡サト編~
「カケくん、本見に行きたい」
「ん。じゃあ…5…階かな?」

エスカレーターで5階に降りた。
本屋に向かう。

「何欲しいの?」
「雑誌!
うーんと…あ!あった!」
毎月買っている雑誌を取り、レジに持っていく。

レジに並んでいると、壁に貼っていたポスターに目がいった。

(あ…ミヤショウだ…/////)

宮野(みやの) 翔貴(しょうき)
最近人気の、若手俳優だ。

翔琉にどことなく似ていて、里海はひそかに注目していた。
そのミヤショウの写真集の宣伝ポスターが貼られていたのだ。

(カッコいいなぁー
写真集か……
ちょっと欲しいかも?)

しかし、翔琉がいる。
仕事前に買って、職場で見るようにしようと考えていた。

「サトちゃん、どこ見てるの?」
「へ?」

「てか!あのポスター見てるよね?絶対」
翔琉がミヤショウのポスターを指差す。

「“たまたま”見たところに、ポスターがあっただけだよ?」

「は?
僕、知ってるんだからね!
サトちゃん、ミヤショウのファンなんでしょ!?」

「ち、違うよ!
カケくんに似てるなぁって思ってるだけ!」

「は?似てる!?
冗談やめてよ!!
僕は、あんなヘラヘラしてない!!」

「カケくん、そんな怒んないで?」

「怒ってないよ。
傷ついたの」

「ご、ごめんね!」

「サトちゃん。
責任もって、僕の機嫌直してよ?」

「え?どうすればいいの?」

「チューして?」

「じゃあ、家に帰ってからね」

「何言ってるの?
今、ここで!してって言ってるんだよ?」

「こんなとこで、ダメだよ!」

「どうして?
“こんなところで”するから、僕はサトちゃんの愛情を知ることが出きるんだよ?
“あぁ…サトちゃんはそこまで僕を想ってくれてるんだ”って!」

「でも、こんな人が沢山いるところではダメだよ…/////」

「………」

「それに、そんなことしなくても私はカケくんだけが大好きだよ!」

「ほんとに?」

「うん!ほんとに!
だから、機嫌直して?」
翔琉の服を掴み見上げた。

「……//////
サトちゃん、その上目遣い狡いよ……!!/////」
(なんでも、許しちゃうじゃんか!!)

「え?」

そんな二人を見ている佐越と渡里も“確かにその上目遣いは狡いかも?(笑)”と思うのだった。
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