相思相愛・夫婦の日常~カケ♡サト編~
「あー、電話。
向こうにいるよ?」

「そうですか!良かった!」
ニコニコして、佐越を見上げる。

「ん?何?」

「課長のこと、よろしくお願いします!
ちゃんと、捕まえててくださいね!」

「もちろん!」

「課長、とっても綺麗になったって評判なんですよ?」
フフ…と笑いながら言う。

「そうなの?」

「はい!だから、他の人に取られないように!」

「わかった!」


「━━━━━それは、なっちゃんの方でしょ!(笑)」
そしてそこに今度は、渡里が立っていた。

「え?課長!?」

「なっちゃん。
“また”口説かれてたじゃない?(笑)」

「あ…いや……」

「サトちゃん!それ、どうゆうこと!?
また、告白されたの!?
僕、聞いてないよ!!?」

「ち、違うよ?
食事に誘われただけで、もちろんちゃんと断ったし!」

「当たり前でしょ!?それに、僕が言ってるのは!!
告白されたら、報告してって言ったよね!?」

「え?あ…でも告白じゃなくて、食事に誘われたってだけだし……」

「でも、二人ででしょ?」

「え?あ、うん」

「………」

「ご、ごめんね!カケくん」

「………」

「怒っ…て…る…よね…?」

「怒ってるよ」

「ごめんね!ごめんなさい!!」

「サトちゃん」

「はい!」

「僕の機嫌、直してよ」

「え?」

「わかるでしょ?
サトちゃんが、僕に、何をすればいいのか」

「え……」
(ここで“キスをしろ”ってことだよね?)

それはわかるのだが、ここには佐越と渡里がいる。
それに、周りにも他にカップルが数組いる。

「カケくん、帰ろ?」

「は?先に、僕の機嫌直してからだよ」

「でも、ここでは…//////」

「大丈夫だよ」

「え?」

「佐越と渡里さんには、既に見られてるから」

「え?え?」

「さっきの僕達のキス」

「え……
み、見てたんですか……!?」
(誰もいなかったはずなのにぃー)

「あ、うん」
「たまたま?ごめんね、なっちゃん」

「ね?だから、して?
ほら、僕のご機嫌直さないと、サトちゃんと口きかないよ?」

「え!?口、聞いてくれないの!?」

「うん」
(………って、そんなの僕が耐えられないから、一日ももたないだろうけど……)

「………わかった」

「じゃ、じゃあ…俺達帰るか!」
「そ、そうね!なっちゃん、じゃあね!」
佐越と渡里が、里海に目で訴え手を振り去る。

それを見届けて、里海は一度深呼吸をして翔琉を見上げた。
翔琉の服を掴み、目一杯背伸びをする。
里海の顔が近づいて、翔琉もゆっくり顔を寄せた。


「「おぉ…//////」」
やっぱり佐越と渡里は、物影からそれを顔を赤くして見ていた(笑)
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