幼馴染が邪魔をする
3.
『いやまだ付き合いたてだし
そこまで知るわけないよ』
あとアンタらのことなんて
紹介するわけないでしょーよ。
誰が彼氏に対して
はい!これ!
私の幼馴染1号2号です!
という馬鹿がどこにいると思う
逆ならば不安対象でしかない存在だ
しかもコイツら外面も顔面も良い
それは認める
だから私は高校生から
ずーっと隠してきた事だ
…気付いたら何故かバレていけど
大学は何とか別々になれたから
やっと気にせず恋愛できる!と思ったのに
…やっぱり言うんじゃなかったか
私のドアホ…と自己嫌悪に浸っていれば
スマホの着信音が部屋に鳴り響く
画面を見れば♡好きぴ♡の文字
それを見て私は目を見開く
おい誰だ!こんな気持ち悪い登録したの!
それよりも早く電話出なきゃと
幼馴染に黙ってろよ…?と圧をかけ
『あ、もしもし?どうしたの?』
トーン少し高めで出れば
目の前でうわぁー…という顔をする馬鹿2人
電話の向こうで彼氏が何か話しているが
目の前の2人がジリジリと近付いてくるので
足蹴にシッシッとする
「(?ごめん、なんか取り込み中だった?)」
『あ、ううん!なんでもないの!ちょっと、虫が』
「(そう?ならいいんだけど…)」
『うん!で、明日だっけ?』
「(そうそう!デートしないかなって)」
『する!じゃあ授業終わったら連絡するね!』
二言ほど喋り通話は終了する
ハァ…どっと疲れた…
『邪魔しないでよ!』
「別に邪魔してねーだろー?」
「そうだよ、ちゃーんと黙ってたし」
「それよりも俺らのこと虫扱いしたな」
『当たり前でしょ。通話に支障出たんだからハエと同じよ』
フンっ と
そっぽを向き登録名を変更する
きっと友達にいじられたのだろう
彼氏の本名に登録し直す所を
まさかあの悪魔2人に見られていたなんて
私は全く気づかなかった