うちのクラスの吉田くん!
 数日後。
 俺が本来所属している美術部のテガ部長が、俺が来ているときに二次部の部室にやってきた。

「星野くん、やっぱりまたここに来てたの??……またアイツね!?“ハマのん”が来いって言ったんでしょう!?」

 部長の言う“ハマのん”とは、二次部のハマ先輩のこと。

「あ、いえ、俺はトバ先輩に用がありまして……」

 俺はしどろもどろ。
 なにせテガ部長は“宿敵”ハマ先輩のことが絡むと、なぜかいきなりツンデレに豹変するのだ。

「トバくんに??」

 そのとき、運悪くやってきたのはこの部の“主”、二次元同好会部長のハマ先輩。
 テガ部長はすぐに反応する。

「ああっ、ハマのん!!あなたねえっ、私が星野くんに頼みごとをしようとすると、いっつもこっちにいるのよっっ!!星野くんが頑張り屋だからって、なんでも彼に押し付けないでちょうだい!!まさかあなた、星野くんを懐柔したんじゃないでしょうね!?」

 テガ部長のその言葉を聞いたハマ先輩は、悪役さながら不敵に笑う。

「そんな卑怯なことなどするか。お前がこき使ったりするから、星野隊員は逆にこちらに癒されに来ているのではないか??」

「なぁんですってえ!!?」
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