うちのクラスの吉田くん!
その4
高校入学を果たし、しばらくして。
俺はなんだかクラスのみんなとの距離感がおかしいことに気付く。
(何だろう……俺、みんなに何かしちゃったかな)
よそよそしいというか、ぎこちないというか。
そろそろ俺もみんなも、クラスに馴染んできてもおかしくないのに……
「……星野?」
休み時間、教室で男子クラスメートの一人が俺に声を掛けてきた。
「あ、何??えぇと……」
「お、俺、アイダ。そ、そんでさ……」
すぐに名前が出て来なかった俺にわざわざ自己紹介をしてきてくれたそいつは、おどおどしながら続けた。
「……俺、宇宙空母シリーズが好きでさ、実はあのテレビ版第三期の金髪歌姫が一番好きなんだよ〜」
……ん??
「第三十話の、歌姫が主人公に向かって叫ぶあの台詞、俺はグッと来てさ〜。星野もあの子、カワイイと思わね……??」
ま、まさか……
アイダはうろたえる俺に気付かないのか、照れながらさらに続ける。
「いやあ、アニメ好きがうちのクラスにも居てよかった!……まあ俺は、隣のクラスの吉田(一年生時、吉田は隣クラス)とかいうアイツには、まだ敵わないけどな……」
「……。」
俺まで誤解されてた。よっしーのせいで……
なるほど。
よっしーがオタクだから、よく一緒にいる俺までアニメオタクだと思われていた。
だから俺は、このみんなとの距離感だったのか……
「よっしー……よっしーのせいだからなっ!!ビッグバーガー、一個おごりで!」
俺は放課後に会った吉田にいきなりそう言った。
「は……?え??」
吉田はもちろん何のことか分からずに苦笑いで首を傾げる。
すると渡瀬もやってきて、驚く吉田の両肩をガシッと掴んだ。
「俺は期間限定スペシャルバーガーを、セットでだぁぁ!!おごれ、よっしー!!」
……どうやらワタも同じような目に合ったらしい。
その日、吉田は俺たち二人分のハンバーガーをおごることになり、吉田が今日狙っていた新作ゲームは次回購入に回されることになったのだった。
俺はなんだかクラスのみんなとの距離感がおかしいことに気付く。
(何だろう……俺、みんなに何かしちゃったかな)
よそよそしいというか、ぎこちないというか。
そろそろ俺もみんなも、クラスに馴染んできてもおかしくないのに……
「……星野?」
休み時間、教室で男子クラスメートの一人が俺に声を掛けてきた。
「あ、何??えぇと……」
「お、俺、アイダ。そ、そんでさ……」
すぐに名前が出て来なかった俺にわざわざ自己紹介をしてきてくれたそいつは、おどおどしながら続けた。
「……俺、宇宙空母シリーズが好きでさ、実はあのテレビ版第三期の金髪歌姫が一番好きなんだよ〜」
……ん??
「第三十話の、歌姫が主人公に向かって叫ぶあの台詞、俺はグッと来てさ〜。星野もあの子、カワイイと思わね……??」
ま、まさか……
アイダはうろたえる俺に気付かないのか、照れながらさらに続ける。
「いやあ、アニメ好きがうちのクラスにも居てよかった!……まあ俺は、隣のクラスの吉田(一年生時、吉田は隣クラス)とかいうアイツには、まだ敵わないけどな……」
「……。」
俺まで誤解されてた。よっしーのせいで……
なるほど。
よっしーがオタクだから、よく一緒にいる俺までアニメオタクだと思われていた。
だから俺は、このみんなとの距離感だったのか……
「よっしー……よっしーのせいだからなっ!!ビッグバーガー、一個おごりで!」
俺は放課後に会った吉田にいきなりそう言った。
「は……?え??」
吉田はもちろん何のことか分からずに苦笑いで首を傾げる。
すると渡瀬もやってきて、驚く吉田の両肩をガシッと掴んだ。
「俺は期間限定スペシャルバーガーを、セットでだぁぁ!!おごれ、よっしー!!」
……どうやらワタも同じような目に合ったらしい。
その日、吉田は俺たち二人分のハンバーガーをおごることになり、吉田が今日狙っていた新作ゲームは次回購入に回されることになったのだった。