紳士な若頭の危険な狂愛

「何度も俺の夢は話しただろう?
店舗の契約するのに期限が迫ってる。
仮押さえしてるだけで、数ヶ月分の家賃、敷金礼金保証金、それを月末に振り込まなきゃならない。
あの店舗は他にも狙ってる奴らがいるんだ。
実際は100万足りないけど、美香が80万用意出来るって言ったよな?
それを渡すために今日会うんだったろ。
なのに、なんで他人がいるんだって聞いてるんだ」

最上という男は美香と交際しだしてまだ二ヶ月ほど。
やり手の営業マンらしいが、独立し夢である自分の店を出すことにしたそうだ。
だがお金が足りない。
ゆくゆくは結婚して二人で店を経営しないかと言われた美香は、彼から素晴らしい未来を語られてすっかりのめり込んだ。
彼のためにとお金をかき集めたが足りず、高校の頃は親しかったが疎遠になっていた私にまで声をかけてきた。
お金を少しで良いから貸してくれないかと。
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