紳士な若頭の危険な狂愛

「美東さんが私の名前を?」

「あの素敵なお兄さん、美東さんっていうの?
綾菜さんの知り合いで探しているって言ってたけど。
だから下で危ない人たちに囲まれてるから助けてって言ったんだ。
そうしたら、私が助けるから安心しなさいって。
そのために来たのだからって言ったから、てっきり綾菜さんがあの人に助けを求めたんだって思ってた」

絵理奈ちゃんが嘘をつく必要は無い。
そうなると美東さんは、元々私が危険な目に遭っているとわかっていて探していたという事だろうか。
もしかして誰か美東さんの関係者が私を見つけて連絡してくれたのかもしれない。
現に、最初に美東さんに会ったときに一緒にいた人は私の顔を覚えていたし。

そうだったんだ、偶然では無かったんだ。
忙しいであろう彼が私のために駆けつけてくれた。
そんな事を知れば今すぐ彼の元へ飛んでいきたい。

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