あのメガネアイドルは…。
ふわふわ
羽村「先生、行ったわ」
真白「あ、うん」
そう言った羽村はどこか嬉しそうで、真白の返事を聞くとまた、花火をしていた元へ。
真白もその後を追う。
真白は花火を羽村はバケツを持って階段を下る。
その役割分担などについても先生のことについても、やっぱり2人の間に会話はない。
○中庭
羽村「これ、直してくるからここで」
バケツを直しに行くと言った羽村に花火を渡した。
真白「うん」
すでに始まっている授業。
教室に戻るわけには行かなくて、羽村とわかれて真白は誰もいなかった理科室に入った。
窓側の椅子に座って、4人ほどで使う大きな理科室の机に顔は横にして伏せた。
不思議な感覚だった。
真白(ついさっきまで数メートル先にいた羽村くん。
昼間の白い花火。
羽村くんが私を庇ってくれたこと。)
全部が幻か妄想か。
さっきのことを考えると、瞬きが鈍くなる。
本当に起こったことだとは思えなくて、体がふわふわしていた。