あのメガネアイドルは…。
わんこ 4
犬は屋上の真ん中で自分の影と楽しそうに遊んでいる。
そのとき、屋上の扉が開いた。
蒼井「羽村、やっぱりここか」
羽村「…! 蒼ちゃん」
羽村は蒼井先生の姿を確認すると、立ち上がって駆け寄った。
蒼井「はいはい、はむちゃん」
羽村が立ち上がった時に、無意識に立ち上がった真白も蒼井先生と目があった。
蒼井「あれ?彼女?」
真白「あ、えっと」
真白がぎこちなく笑うと
蒼井「まぁ、あるよね。曖昧なね」
蒼井先生がそこまで言ったとき、蒼井先生をバリケードするように先生の体の前に腕を伸ばした羽村。
羽村「でも俺の好きな人で
真白の好きな人は俺だから」
少し得意げに
でも、不満そうに蒼井先生を睨む羽村。
蒼井「わかってるよ。笑」
優しく笑った。
羽村「ならいいけど…」
その笑顔に腕を下げた羽村。