あのメガネアイドルは…。
わんこ 最終話
蒼井「あのな、この犬だけど俺の知り合いに捨て犬を保護してる人がいるんだ。
そこなら、この犬も安全に過ごせるし飼ってくれる可愛がってくれる人に出会えるかもしれない。」
蒼井先生は真剣な眼差しに切り替わった。
羽村は足元に寄って来た犬をしゃがんで撫でる。
羽村「それがワンコの1番の幸せだよね」
犬に優しく笑って話しかけたあと
羽村「わんこのこと、よろしくお願いします」
そう言って先生に頭を下げた。
犬を抱いた蒼井先生は屋上からいなくなった。
扉が閉まるまで、閉まる寸前まで羽村は犬に笑顔で手を振り続けた。
扉の前に立ったまま羽村が真白に話しかけた。
羽村「蒼ちゃんはね、俺のことなんでもわかるらしいの。
どこにいるか、何を考えてるか、何をするか
でもね、そこらの先生みたいに贔屓したりしないし
だからと言って頭ごなしに怒ったりはしない
むしろ、あぁやっていつも寄り添ってくれる」
犬がいなくなって寂しいそぶりを見せなかったのは、蒼井先生への信頼度を表しているのだろう。