あのメガネアイドルは…。
手
待ち合わせの駅には既に羽村がいて真白は駆け足で近寄ると、それに気づいた羽村がひらひらと手を振った。
羽村は黒のズボンに白の大きめのTシャツ。
シンプルな格好がより羽村のスタイルを引き立てた。
羽村「真白、めっちゃかわいい!」
どストレートな言葉に照れを隠せず、口角が上がってしまうの真白。
真白「よかった」
だから、そっけない返事に。
それでも羽村はそんなことはお見通しのように
羽村「じゃあ、行きましょ!お嬢さん」
笑顔で真白に手を差し出す。
真白はまた恥ずかしくなって
真白「うん、行こ」
その手を無視して改札の方へ歩き出した。
羽村「ちょっと!真白」
そんな姿に驚いて真白を追いかける。
追いついた途端に握られた真白の手。
本当にこの人はずるい。そう思いながらも真白もその手を握り返した。
羽村はご機嫌そうに笑った。