あのメガネアイドルは…。
好奇心
真白は火花の真相に何か『自分にとって大きな変化につながるものがあるのではないか。』そんな漠然とした希望を込めてしまった。
階段を走って駆け上り、施錠されていて入れるわけのない屋上へ向かう。
何があるかなんてわからないのに。
だけど、心臓と同じように階段を登るスピードも早くなっていく。
確証のないワクワクがあった。
屋上のドアの前。
ドアについている小さな窓から覗いてみるが、雨の水滴の跡でよく見えない。
火を持った誰かがいるかも知れない。
危険と言えばまさにそう。
ドキドキする心臓はそんなことで、落ち着きはしない。
真白は好奇心のままに扉を開けた。