美男子ヤンキーは一途な犬だった



『じゃあ2.3枚普通に撮って、
あと変顔勝負しよ』

「お、いいぜ。負けたらアイスな」

『逆に変顔に手抜いたらビンタね』

「言質取ったからな」



なんとも言えない距離に立ち

ポーズを取っていれば

肩に腕を回されグイッと引っ張られる



『ちょっ』

「んだよ、近くで撮ろうぜ」



撮れた写真を見て

ニヤニヤする顔が抑えられなかった



『え゛。待ってカッコよ…』

「ハァ!?きゅ、急に褒めんなよ!?」

『ご、ごめん!』



あ、やばい!次来る!と

斗真に赤い顔がバレないように

耳に掛けていた髪を下ろした



『あはははっ これヤバイ!キモイ!』

「これ俺の勝ちじゃね!?」

『いやいや私も負けてない!我ながらブス!』

「確かに」

『そこは否定してくれてもいいんだよ?』

「いやだってこれはヤベーよ」



撮れた物をもう一度見て2人で笑い合う



『これはそうね、ヤバい』

「あー最高すぎ」



ゲーセンを出て通りで見つけたコンビニに寄り

アイスを渡される



「引き分け、な」

『わー!いいの!?ありがとう!』



2つに分け合えるアイス

これ半分こしてるカップルが

少し羨ましかったから

ちょっと嬉しい


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