密事 夫と秘書と、私
弐
激しい水音と狂った嬌声が響くスイートルームは、まるで拷問部屋のようだった。
——もうゆるして……
声にならない声を上げて懇願する。
それでも行為は止まらない。
全身を愛撫するぬるりとした舌や、あえて物足りなく動く意地悪な指先。
快楽は全身を駆け巡り、熱は上り、何度も絶頂が見えそうになる。なのにあともう少し、のところで刺激はピタリと止められる。
「おねが……い、いかせ、て……」
欲望の出口を見失い、息も絶え絶えになりながら縋り付く。
無意識に涙がポロポロと溢れている。
「だーめ」
そんな乱れた私を、満足そうな顔で見下ろしているのは私の夫、小笠原 和貴である。
——もうゆるして……
声にならない声を上げて懇願する。
それでも行為は止まらない。
全身を愛撫するぬるりとした舌や、あえて物足りなく動く意地悪な指先。
快楽は全身を駆け巡り、熱は上り、何度も絶頂が見えそうになる。なのにあともう少し、のところで刺激はピタリと止められる。
「おねが……い、いかせ、て……」
欲望の出口を見失い、息も絶え絶えになりながら縋り付く。
無意識に涙がポロポロと溢れている。
「だーめ」
そんな乱れた私を、満足そうな顔で見下ろしているのは私の夫、小笠原 和貴である。