泣き虫な私が、泣かない社長に愛されてます
俺がキスしたら、君は泣くのか
それからも社長は毎日のように資料室に来ては、私の話を聞いてくれた。

「あの、これ、前に貸してくれたハンカチです」

「ああ、わざわざ洗ってくれたのか。ありがとう」

社長はハンカチをポケットに片付けようとしたが、何故か少しだけ笑った。

「どうしたんですか?」

「いや、絵柄が前に出るように折り畳んであるのが可愛くて。俺だったら、そんなことは気にしないから新鮮だった」

「あ、それは癖で・・・」

社長が私の顔を覗き込む。
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