泣き虫な私が、泣かない社長に愛されてます
「いや、えっと・・・」


「人の意見に耳を貸さないのは好きじゃない。ただ、泣き方が分からない。だから、泣き方を教えてくれ」


社長が私の頬に伝っている涙をハンカチでそっと拭《ぬぐ》う。

「君はいつも休憩中はここに?」

「辛いことがあった日の休憩中はほとんどここにいますけど・・・」


「じゃあ、明日もこの資料室集合で。君が俺に泣き方を教えてくれ」

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