理想を描く世界で君と
さっきから引っかかることを勇気を絞り出して聞く。

「あのさ、もしかして、別に私のことを嫌ってたわけじゃない?」

「なんで嫌うの。話したことどころかこの間まで名前も知らなかったんだぞ」

それを聞いて私は安心した。

この世界で初めて会った同じ境遇の人間に初めから嫌われているというのは苦しいにきまってる。

「あ、そいえば、自己紹介してなかったな。俺は松木拓馬。6組」

「私は齋藤日向。2組です」
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