理想を描く世界で君と
状態がわかるや否や、拓馬はフレンドリーになった。

今の拓馬はすごく話しやすい。

「お前、2組か。通りで名前を知らないわけだ」

「松木くん…私、お前じゃない」

「あ、ごめん。じゃあ…日向。俺も拓馬、でいいから。よろしく」

(拓馬…)

少しうつむいて口の中でつぶやく。

「どうした?」

拓馬が私をのぞき込む。

慌てて顔を上げると思ったより近くに拓馬がいた。

その状態で目が合う。
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