理想を描く世界で君と
「これって好きだってことだよなぁ」

埋めた膝の隙間からつぶやく。

「日向ちゃんを?」

話しかけられて慌てて顔を上げる。

「静樹!お前教室戻ったんじゃなかったのかよ」

「だって。あそこら辺の女の子たちが心配そうにしてたから」

静樹が指差した方を見ると、教室のドアから覗かせていた顔を引っ込める女子たちがいた。

「別に、お前が見に来る必要ねーだろ」

正直ああいう女子はめんどくさい。
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