理想を描く世界で君と
「大丈夫だよ、きっと治る」

「うん、っゴホっ」

「大丈夫?!」

拓馬はそのまま咳き込む。

私は拓馬の背中をさする。

ようやく落ち着いた拓馬が口を開く。

「ごめん、ちょっとだるい」

「じゃあ、私帰るね。また」

「ごめんねありがとう」

「うん」

私は階段をゆっくり降りる。

「あれ日向ちゃん、もう帰るの?」

「はい、今日は」

「そっか、ありがとね。拓馬、日向ちゃんが来る日は調子がいいのよ」
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