理想を描く世界で君と
「ごめんね…」

かすかに聞こえた「ごめんね」の言葉。

私はその言葉の意味をとらえ違えていた。



お見舞いには時間がある日は毎日行った。

毎日行って拓馬が帰れるように願って家に帰る。

その繰り返し。

とうとう私の体調も芳しくなくなってきた。

最近ずっとだるくて、風邪っぽい。

それでも行き続けた。

ある日。

いつもの通り拓馬のお見舞いに行った。

その日は拓馬はベッドで寝ていた。
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