妖狐の末裔の狐森くんは、嬉しいと狐の耳が出てくる
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西村「あ、今日の放課後予定あるんだったわ
ごめん、琥太郎、また明日どっか行こう!」
狐森「わかりました」
わかりにくくてわかりやすい狐森。
西村はそんな彼の近くにいるのが、今は苦しかった。
チャイムがなり授業が終わったことを知らせる。
西村「じゃあ、私戻るね」
孤森「はい」
狐森は、屋上の扉に歩いて行きその扉の向こうに行ってしまった西村を見つめていた。
○放課後
西村の放課後は毎日、狐森と遊ぶことだけで、もちろんさっき言った予定なんてない。
久しぶりにどこも寄らずに電車に揺られる帰り道。
21階建てのマンションの18階が西村の自宅である。
広々したリビングは天井も高く、大きなソファーに大きなテレビ。
3人で暮らしているとは思えない、広いリビングテーブル。
もしかしたら、クラスメイト達が抱いている西村へのイメージはそう違わないのかもしれない。
ラフな格好に着替えて、冷蔵庫の前へ。
だけど、こんなことをイメージしたりはしてるだろうか。
リビングテーブルに置かれた【本日のメニュー】これは家事代行の人が作った。
冷蔵庫にはメニュー表に書かれたものが入っている。
西村はしばらく両親の作る食事はおろか、最後に会ったのがいつかもわからない。