妖狐の末裔の狐森くんは、嬉しいと狐の耳が出てくる

わからない



西村「私はデートだと思ってる…いつも」

狐森「デート…」

耳が出たままなので、デートが嫌じゃないことがわかる。


西村「前にも言ったけど、私は琥太郎のことが好きだから」

狐森「…それって」 

西村「うん、デートしたくなる方の?っていうのかな?その好き」

孤森「そう、なんですか」

少し俯いて視線を外す狐森。



西村(なんで、返事も振りもしないの。

なんで、耳を出したままでいるの。)


西村「食べよ、冷めちゃう」


ぎこちない空気が流れる。


ナポリタンをフォークで巻く手が少し震える。

なのに彼は無表情でオムライスを食べ進めていて、耳も相変わらず現れたまま。



○西村宅


西村(なんで。

あんなにわかりやすいのに

琥太郎のことが全くわからない)


ソファの端でうずくまる西村。


西村(明日も琥太郎に会いに行ってもいいのかな。)
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