妖狐の末裔の狐森くんは、嬉しいと狐の耳が出てくる

ステージ



○現在


西村と一条の帰り道。

電車に揺られる。


一条「ほら、琥珀ちゃんが1年生の時に作ってくれたTシャツ!」

西村「…はい」

一条「今年はね、ステージ演出をしてほしいんだよね」

西村「はい?」

意外すぎるお話しに声が裏返る。


一条「3年は今年で最後じゃん?
それに文化祭で軽音部の活動は最後なの」

西村「え、そうなんですか?」

一条「うん。みんなも琥珀ちゃんにお願いしたいって。
それに俺も去年の文化祭すっごい楽しかったから、また琥珀ちゃんに関わって欲しいって思う」

西村「だけど、演出ってしたことないですし。皆さんに迷惑かけてしまうかもしれません」

一条「すぐに答えをださなくてもいいよ
ちょっと考えて欲しいなって
これ、曲リスト」

一条から渡された一枚の紙。

去年、歌った曲に加えてもう2曲の曲名が書かれている。


一条「この最後の曲はThe tansansuiのオリジナル曲」

西村「すごい」

西村はこの一条の言葉を聞いて、自分が関わっていいのならばThe tansansuiに貢献したいと思うようになった。


一条「明日、みんな集まるからこのオリジナル曲もよかったら聴きにきて」

西村「はい!楽しみにしてます!」
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