妖狐の末裔の狐森くんは、嬉しいと狐の耳が出てくる

準備



○放課後 西村視点


今日からステージの飾り等を作り始める。

西村の教室に一条が迎えにきた。


一条「え?琥珀ちゃん!?どうしたの、その怪我」

一条は西村の姿を見るなり、駆け寄った。

西村「大丈夫ですよ、ちょっと転んじゃって」

笑いながら言う西村とその言葉を聞いてもなお、心配そうな一条。


西村「大丈夫ですから、行きましょう」



○軽音部の部室


目の前で文化祭のために練習する先輩たちの音楽を聴きながら、西村は紙などを切ってゆく。

自分がイメージしているものが出来上がっていくのがわかり、明るい表情になる西村。


女子『私も手伝う〜』

隣に座ったバンドメンバーはそう言って、西村の隣の席に座る。

西村「ありがとうございます」

女子『こちらこそだよ、すっごくいいステージになる気がする』

西村「ですね!」

西村はこの間にもThe tansansuiの先輩と仲を深めていった。


女子『だってさ鎖骨くらいの長さが好きって言ったから切ったのよ!
でも彼が浮気してたやつは超ロング!
もう、信じられなくない?!』

手を動かしているのは西村のみであったが。

西村「それはダメですね。
でも先輩、今の巻いてる髪すごく似合ってますよ
それに今回のオリジナル曲の雰囲気にもピッタリです」

女子『あぁー、琥珀ちゃん!ありがとう!』  

西村『な、なので、泣かないでください』
< 32 / 47 >

この作品をシェア

pagetop