あの道を、貴方と。

「千夜、急げ!出発だぞ!」

「ちょっと待って!後五分!」

「ごふんってどれくらいなんだよ⁉︎」

「あぁ!江戸時代は分の感覚もないの⁉︎」

ドタドタを部屋を走り回る新と部屋の端っこで四十代の男性に見えるメイクをしているわたし。側から見たらカオス・・・っていうか、混沌とした空間だろうなぁ。

「千夜があんなことで駄々こねるとは思えねぇだろうが‼︎」

「いや、普通だったらこねるよ!ねぇ、涼ちゃん?」

「まぁ、そうだね」

「涼も同意するな‼︎」

わたしが何に駄々をこねたのか。それは曾良の変装だ。

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