あの道を、貴方と。
しばらく彼の後ろについていく。周りを見渡してみると、木造の建物ばっかり。すれ違う人も全員着物だし、男の人は丁髷。そしてなりより、刀!なんで刀普通に下げてるの!銃刀法違反でしょ⁉︎
(待って、まさか、嘘・・・)
そんなことありうるはずないじゃない。でも、どうしても気になって聞いてみる。
「あの・・・今日ってな何年の何月何日ですか?」
「え?今日は・・・元禄二年三月二十四日だったはずだけど・・・」
(ちょ、ちょっと待ってよ・・・)
元禄二年。西暦に直すと一六八九年。で、わたしがいたのは二〇二三年。
(わたし、タイムスリップしちゃった・・・?)