あの道を、貴方と。
肆
(これ、どこまで続くの・・・?)
木のうろに入ってからもうすでに一分ほど歩いているような気がする。
(それに・・・)
この方向、マジで江戸城に向かってるような感じするんだよね。
(もし江戸城だったらすごいな・・・って)
「ひゃ⁉︎」
急に目の前に急に目の前が明るくなった。あれ?出口?
(ぱっと見・・・誰もいないね)
出口の先には三畳ほどの大きさの部屋。出口はさっきわたしが通ったところと、反対側に一つだけ。この部屋、いるの?
(まぁ、とりあえず・・・先に進もっと)
外に出ると階段があった。もちろん先に進むよ。ってか、ここで戻るなんて選択肢ってある?
テクテクと階段を昇っていく。地下から、地上、その上へ・・・
(あ、ここで終わってる。じゃあ・・・)
周りを見ると天井に小さな穴。飛び上がって穴の中に入る。その後両手足を使って着地。
わたしはそのままゆっくりしゃがんで床にピッタリと耳をつける。
「中原殿、津島殿。少々よろしいか?」
「どうした?何かあったか?」
(うわっ、この会話・・・なんか仕事してる武士っぽい!ってか、中原と津島って・・・)
一瞬全然違う方面へ思考がいって慌てて首を振る。今は潜入中でしょ!ここで他事考えるなんてそんなことしちゃダメでしょ⁉︎ってか、ここホントに江戸城じゃん!
(とりあえず・・・あの忍者さんはどこだ・・・?)
わたしが知っているのはあの人が忍者であることだけ。声を聞いておけばよかったな、なんて思っても時すでに遅し。こうなったら闇雲に探すしかない。
(うーん。忍者でしょ。そんでもって今いるのは江戸城でしょ。それにあの忍者はあの入り口を知ってたから関係者。そう考えると・・・将軍が日常的に生活をしてた中奥が候補かな?)
当たりをつけたらあとはそこへいくだけ!
(一回想像図だったかもしれないけど地図、見たことあるんだよね・・・)
まさかこんなところで役に立つとは思わなかったけど。人生何があるかわかったもんじゃないね。
(えっと、現在地は・・・)
思い出そうとして固まる。そういえば、わたし、現在地わからない。
(うぅ、しょうがない!しょうがないよね!)
わたしは手甲から十徳ナイフを取り出す。この時代、建造物はほとんど木造だ。もちろん、この屋根裏も。
「ごめんなさい・・・!」
小声で謝ってからナイフとトスッ、と振り下ろす。そのまま横にスライド。ある程度切れたら一回ナイフを引き抜いて九十度回してもう一回トスッ。
これをあと二回繰り返せば穴があく。勿論、床(あ、普通の人から見たら天井かな?)が落ちないようにあらかじめストッパーを噛ませておいたよ。
「よっと・・・うーん、ここは・・・黒書院?」
いつだったか、テレビかインターネットで見た想像図と一緒な所があって結構すぐわかっちゃった。もうちょっと苦戦するかも、って思ってたけど。
(確か、ここをこう行って・・・)
できるだけ本来の道をなぞるように移動したほうがわかりやすいよね。
木のうろに入ってからもうすでに一分ほど歩いているような気がする。
(それに・・・)
この方向、マジで江戸城に向かってるような感じするんだよね。
(もし江戸城だったらすごいな・・・って)
「ひゃ⁉︎」
急に目の前に急に目の前が明るくなった。あれ?出口?
(ぱっと見・・・誰もいないね)
出口の先には三畳ほどの大きさの部屋。出口はさっきわたしが通ったところと、反対側に一つだけ。この部屋、いるの?
(まぁ、とりあえず・・・先に進もっと)
外に出ると階段があった。もちろん先に進むよ。ってか、ここで戻るなんて選択肢ってある?
テクテクと階段を昇っていく。地下から、地上、その上へ・・・
(あ、ここで終わってる。じゃあ・・・)
周りを見ると天井に小さな穴。飛び上がって穴の中に入る。その後両手足を使って着地。
わたしはそのままゆっくりしゃがんで床にピッタリと耳をつける。
「中原殿、津島殿。少々よろしいか?」
「どうした?何かあったか?」
(うわっ、この会話・・・なんか仕事してる武士っぽい!ってか、中原と津島って・・・)
一瞬全然違う方面へ思考がいって慌てて首を振る。今は潜入中でしょ!ここで他事考えるなんてそんなことしちゃダメでしょ⁉︎ってか、ここホントに江戸城じゃん!
(とりあえず・・・あの忍者さんはどこだ・・・?)
わたしが知っているのはあの人が忍者であることだけ。声を聞いておけばよかったな、なんて思っても時すでに遅し。こうなったら闇雲に探すしかない。
(うーん。忍者でしょ。そんでもって今いるのは江戸城でしょ。それにあの忍者はあの入り口を知ってたから関係者。そう考えると・・・将軍が日常的に生活をしてた中奥が候補かな?)
当たりをつけたらあとはそこへいくだけ!
(一回想像図だったかもしれないけど地図、見たことあるんだよね・・・)
まさかこんなところで役に立つとは思わなかったけど。人生何があるかわかったもんじゃないね。
(えっと、現在地は・・・)
思い出そうとして固まる。そういえば、わたし、現在地わからない。
(うぅ、しょうがない!しょうがないよね!)
わたしは手甲から十徳ナイフを取り出す。この時代、建造物はほとんど木造だ。もちろん、この屋根裏も。
「ごめんなさい・・・!」
小声で謝ってからナイフとトスッ、と振り下ろす。そのまま横にスライド。ある程度切れたら一回ナイフを引き抜いて九十度回してもう一回トスッ。
これをあと二回繰り返せば穴があく。勿論、床(あ、普通の人から見たら天井かな?)が落ちないようにあらかじめストッパーを噛ませておいたよ。
「よっと・・・うーん、ここは・・・黒書院?」
いつだったか、テレビかインターネットで見た想像図と一緒な所があって結構すぐわかっちゃった。もうちょっと苦戦するかも、って思ってたけど。
(確か、ここをこう行って・・・)
できるだけ本来の道をなぞるように移動したほうがわかりやすいよね。