キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
サーシャはやっと素直に話して良い話題が出て、先ほどまで我慢して噤んでいた口を流暢に動かした。溜めていた分が溢れてしまい、先日初めて食べたレオナルドのお食事キスの魅力について、王様についつい語ってしまう。
「私にも食べられるものがあるって知ってすごく嬉しかったんです!今まで無味無臭の紙だけを食べてきたので、私にとって、味があるだけでも最高なんです。
でもでも!レオさんのお食事キスは美味しい味がするんですよ!」
両手を頬にあてて美味に歓喜する恍惚とした顔でサーシャが興奮気味に語る。
「レオナルドはそんなに美味いのか?」
「最高です。正直、もっともっとレオさんとキスしたいです」
キスへの熱望をぶつけられたレオナルドご本人である王様は、マスクの下でにこにこしていた。これ以上ないくらいド正面から可愛い恋人に口説かれている。
(俺のキス好きだって言いふらしてるなんて、俺の恋人ってどこまでも可愛いな。こんなに可愛いと思うのに、まだキスだけで抱いてない俺。すっごいサーシャのこと大事にしてるんじゃない?)