キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!

団長の紹介を聞いて、レオナルドがサーシャに目配せして自慢げに笑う。


王様から依頼された特別任務とは国の命運をかける一大作戦であり、その背中骨である食料をサーシャが一手に担うらしい。


(めちゃくちゃ大役!)


うっかりレオナルド食べ放題に釣られて簡単に了承してしまった特別任務の参加だ。


だが、これはカルラ国にとって非常に重要な任務なのだと正しく認識できた。


(なんか今更、怖くなって来たかも。私にできるのかな?)


こんな前に立たされて期待を向けられて、今さらもう後には引けないことをサーシャはやっと実感した。ただの村娘のサーシャはこんな大役を担ったことなんてない。


責務の大きさに思わず手が細かく震えた。

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