キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
最強の副団長様
神業のサーシャお披露目と、特別任務の発表で集会が終わると、ガランゴロンとけたたましい鐘の音が響き渡った。
団長が即座に命令を下す。
「レオ、行け!」
「ウース」
「ちょっちょ、待ってレオさん、私は置いて行ってください!」
「それは嫌」
レオナルドが肩に乗せたままだったサーシャを背中に乗せ直す。
ホール内の窓を開けて外へ飛び出したレオナルドは、サーシャを背負ったままさっと空へ舞い上がってしまった。
「なにこれぇえ!!」
ホールから外へ出て、ものすごい速さで空を飛び始める。サーシャは振り落とされないように思わずレオナルドの首筋に両腕で抱きついた。
可愛い恋人にぎゅうぎゅう抱きつかれてレオナルドの顔をふっと緩んだ。
「何って風魔法だよ。飛ぶくらい簡単に決まってるだろ?」
「空飛んでる!飛んでる!もはや鳥人間まっしぐら!」
サーシャが力の限りにレオナルドに捕まってギャーギャー騒いでるうちに、あっという間に目的地に到着した。
レオナルドが向かったのは鉄砲工場だった。