キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
(自信過剰で俺様タラシのくせにやったねとか、やったねとか……あざと可愛い言い方するのはズルくない?!)
美しさの最高潮を誇るような顔をして戦えば最強。モテモテが染みついているレオナルドはきっと誰にでもこうなのだろう。サーシャは心の壁をしっかり作って勘違いしないと脳内で呪文を唱えた。
(私は村の凡夫にフラれた女、私は村の凡夫にフラれた女)
「サーシャそんなに強く抱きつかなくても落とさないから。抱きつきたいならそれでもいいけど?」
上空をいまだふわふわしているレオナルドがサーシャをからかう色の声を出した。
「落ちないんですか?!」
「落とすわけないだろ。サーシャの周りの風圧操作して俺とぴったりくっつくようにしてる」
「風圧を、操作?風魔法万能ですね」